ぶどうには品種が多いが、色ごとに特徴がある。
赤色系:デラウェアが有名。小粒で甘く子供でも食べやすい。給食に出るのもたいていこれ。
黒色系:巨峰が有名。糖度が高く甘い香りがする。国産ワインの原料によく使われる。
緑色系:マスカットが有名。酸味が少なく、独特の香りを持つ。最近はシャインマスカットが人気。
そして、種なしぶどうと種ありぶどうがあるが、これは品種ではなく、育て方の違い。
品種によっても異なるが、デラウェアの場合、花が満開になる2週間ほど前と、満開から1週間くらい後にジベレリンという薬をつけると、種なしぶどうになる。
この薬は、もともとぶどう自身がつくりだす植物ホルモンで、ぶどうからとったものをぶどうに使うため、安全性も高いと言われている。
ちなみに、種なしぶどうの世界で初めて作ったのは日本だったりする。
また、ぶとうと言えば、動脈硬化などを予防する効果のあることで有名な、抗酸化物質のポリフェノールが多く含まれる。
赤ワインに使われるのは赤色系や黒色系。アントシアニン色素が多く、ポリフェノールも多い。
また、ポリフェノールはぶどうの皮や種に多く含まれるが、赤ワインは皮や種ごとつぶして使うため、それだけ多くなる。
一方、白ワインに使われるのは緑色系。しかも皮や種を取り除いてつくるため、ポリフェノールの量が少なくなる。
ちなみに、ぶどうの表面にある白い粉のようなものはブルームと呼ばれている。
これはぶどうを病原菌から守ったり、水分を保ったりするために、ぶどう自身が吹いている防御膜のようなものである。
鮮度が良いことの証明であり、おいしいぶどうを見分ける目安にもなっていて、ブルームに覆われているぶどうのほうが価格も高くなる。
さらに、ブルームの主成分はであるオレアノールは高い抗酸化作用を持ち、アンチエイジングや虫歯予防に効果があるとも言われる。
それなのに、カビや汚れ、残留農薬などと勘違いする人もいるというのは皮肉なところ。