殺虫剤は体に悪い?

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蚊、ハエ、ダニ、ハチ、アズ、はてはゴキブリまで、害虫と呼ばれる虫はたくさんいる。

何事もなく去ってくれればよいが、殺虫剤のお世話になる人も多いだろう。

しかし、スプレー式の殺虫剤を使うと、空気中に漂ったり、家具などについたりして、残留成分が少し心配になる。

虫たちをあっという間に殺してしまう殺虫剤の成分が、小さい子供やペットに悪影響を与えないのだろうか。

殺虫剤として最も多いのはピレスロイド系だ。

他にもカーバメート系殺虫剤や有機リン系殺虫剤もあるが、市販のものでよく目にするのはピレスロイド系が多い。

そして、そのどれもが虫の神経系に作用してはたらき、微量でも触れれば死に至らしめてしまう。

 

ただ、ピレスロイド系の殺虫成分は虫の神経系にだけ作用する特性がある。

これを「選択毒性」といい、特定の生物に対してのみ高い毒性を発揮する性質なのだが、殺虫剤としては非常に都合が良い性質と言えるだろう。

もちろん、大量に吸い込めば危険なのは当たり前だが、少しくらいであれば体内の代謝機能によって、短時間で体外へ排出される。

 

そういう意味で、人間やペットに対してはわりと安全性が高いと言われている。

だからと言って、むやみに吸い込んで良いわけではないが、必要以上に過敏になる必要もない。

 

ちなみに、虫を寄せつけないタイプの防虫剤も、同様にピレスロイド系が使われていることが多い。(他に、ナフタリン系やパラジクロロベンゼン系もある)

これはピレスロイド系の忌避効果を利用しているわけだが、分量は少ないものの、殺虫成分を身近に振りまいているという点では同じだ。

殺虫剤は心配だが、防虫剤は普通に使っている人もいるはじで、そういう点からも過剰な心配は不要と言えそうだ。

 

ちなみに、殺虫剤の代わりに、ゴキブリに食器用洗剤をかけるという方法がある。

これは食器用洗剤に殺虫成分が含まれているわけではなく、洗剤によってゴキブリの腹部にある気門が塞がれて窒息死するという仕組みだ。

泡タイプの殺虫剤もあるが、これも実は合成洗剤と同じ成分でできており、窒息死させることで殺虫している。

ただ、殺虫成分の代わりに洗剤成分が残るため、どちらが安全かと言われたら微妙なところはある。

それでもやはり殺虫成分が心配という場合は、冷凍タイプのスプレーを使うほうが良いだろう。

 

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